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動かす事のできないご神体をどのようにしたら移す事ができるのか?
神霊の分霊、移動を盛んにしたのが「御幣」である。手にも持てる程度の木の棒に、白紙を何度も折り返した「しで」をたらしたもので、「みてぐら」とも呼ばれる。神社の祭りには御幣がつきもので、神輿の中に御幣そのものを鎮座させたりする。この御幣によって祭りの時に神が氏子の住んでいる地域を巡幸する事ができるようになったのである。
祭りでは、必ずこのように、「神幸」「巡幸」と呼ばれる行列が行なわれる。神が渡ったところは、浄められ、神の霊力が付与される、と信じられていた。巡幸の際には、神輿、山車等が出て、行列の中心を進む。これらは神の乗り物である。神がまさにそこにいるのだ。 
神輿渡御とは、神様が神輿に乗ってお渡りになるという意味である。渡御の前には、神官がご神体を恭しくその袖に奉じて、神輿の中に安置する儀式が行われる。神輿は古代からあり、山車より起源が古い。
(以上 祭りと日本人より抜粋)